◆関西支部:2019年度
第5回例会(共催)
日 時:2019年10月17日(木)15:00 ~ 17:30
※映画上映を含むため、17:30終了とします。
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室(京都市左京区吉田下阿達町46)
https://www.africa.kyoto-u.ac.jp/contact/access/
参加予定者数:100人(先着順)
※来場者多数の場合は、入場をお断りする場合があります。
演 題:世界最悪の紛争:コンゴと「性的テロリズム」の実態
講 師:米川 正子(筑波学院大学経営情報学部・准教授、「コンゴの性暴力と紛争を考える会」代表)
要 旨:コンゴ民主共和国で続いた紛争では600万人以上が命を落とした。この犠牲者数は、第二次世界大戦以降では世界最大である。この紛争地ではまた、「世界レイプの中心地」とも呼ばれるほど性暴力が横行した。本講演では、婦人科医デニ・ムクウェゲ医師(2018年ノーベル平和賞受賞)が性暴力の被害者を治療する姿や、紛争の実態を描き出した映画『女を修理する男』(2015年)を上映する。この映画を通して、紛争の要因の一つである鉱物資源および性暴力の問題を、グローバル経済や日本で生きる私たちとの関係において再考したい。
『女を修理する男』
監督:ティエリー・ミシェル
2015年/ベルギー/112分 配給:ユナイテッドピープル
備考:京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催
第4回例会(共催)
日 時:2019年10月12日(土)13:30~18:00
場 所:龍谷大学 深草学舎 紫英館2階 第1共同研究室
〒612-8577 京都市伏見区深草塚本町67
※最寄駅:京阪線「深草」駅、JR奈良線「稲荷」駅、地下鉄:「くいな橋」駅
アクセスマップ
http://www.ryukoku.ac.jp/about/campus_traffic/traffic/t_fukakusa.html
演 題①:田中翔氏(大阪大学大学院国際公共政策研究科博士後期課程)
「西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)の難民政策が難民の統合に与える影響:予備的考察」
("The Effects of ECOWAS Refugee Policy on Refugee Integration: A Preliminary Consideration")
【要旨】 近年、欧州の国境管理政策をはじめ、国際社会における難民政策は排他主義的な傾向を持つものが増えてきた。この中で西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)は、地域機構の政策として難民包摂の方向性で取り組んでいる。この政策の背景には解釈の余地があり、複数の議論を事実に基づいて整理する必要がある。その上で、西アフリカ的な難民政策が難民の統合にもたらす影響について、ECOWASの特徴を踏まえながら予備的考察を行う。
演 題②:細井友裕氏(東京大学大学院総合文化研究科博士課程、日本学術振興会特別研究員)
「アフリカにおける国家の形成と非形成」
(”State Formation and Non-formation in Africa”)
【要旨】 サブサハラ・アフリカ諸国にはいわゆる「崩壊国家」が多く存在しているとされ、国際社会から安全保障上の脅威として認識されてきた。しかし、すべてのアフリカ諸国が「崩壊」しているわけではなく、高度な制度を有し比較的安定した行政が行われている国も少なからず存在する。なぜ国家の制度形成が生じた国と、「崩壊国家」になった国があるのだろうか。本報告は歴史社会学や比較政治学などの領域で論じられてきた「国家形成論」の理論的観点を援用しつつ、この問題を検討する。
コメンテーター:戸田真紀子氏(京都女子大学教授)
備 考:龍谷大学社会科学研究所と共催
■キャンパスマップ
http://www.ryukoku.ac.jp/fukakusa.html
※紫英館(しえいかん)は、キャンパスマップの⑩の建物(別称6号館)です。なお、当日、道に迷われた場合には、落合雄彦(龍谷大学法学部)までご連絡ください(研究室:075-645-8428)。
第3回例会(共催)
日 時:2019年7月18日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題:おカネがつなぐ・縁がつなぐ―現代アフリカ農村における現金獲得活動と新たな「共同」の楽しみ―
講 師:杉山 祐子(弘前大学人文社会科学部・教授)
要 旨:現代アフリカの農村生活に現金は欠かせない存在となり、実に多様な現金獲得の活動が生みだされている。興味深いのは、それらの多くが十分な資源をもたない人びとによる小規模な活動であり、その連鎖が新しい社会関係やモノ・情報のアクセスポイントとなって、生計に新たな選択肢を加えていることである。本報告では女性たちの生業活動に焦点を当て、人びとが現金獲得活動を展開しながら新たな「共同」を生みだす姿を検討する。
備考:京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催
第2回例会(共催)
日 時:2019年6月20日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題:アフリカ熱帯林の哺乳類を映像で解き明かす
講 師:本郷 峻(京都大学アフリカ地域研究資料センター・特定研究員)
要 旨:アフリカの広大な熱帯林には、マルミミゾウやゴリラをはじめとする多様な哺乳類が生息する。しかし熱帯林はアクセスの困難さに加えて、密な植生が視界やラジオテレメトリ電波を遮ってしまうため、彼らの生態研究は遅れている。自動撮影カメラなどを用いた映像記録がその突破口となるかもしれない。本発表では、ガボンとカメルーンで撮影した映像データから解る哺乳類の行動や生態を紹介し、映像による動物研究の可能性と限界を考察する。
備考:京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催
第1回例会(共催)
日 時:2019年5月16日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室 (京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題:『サル学』とアフリカ研究の黎明期
講 師:中村 美知夫(京都大学大学院理学研究科・准教授)
要 旨:日本の霊長類研究グループは、10年にわたるニホンザル研究成果を掲げて、1958年にアフリカへと進出した。こうした流れは、その後の日本人研究者によるアフリカ研究の発展とも関連が深い。私の調査地であるタンザニア、マハレの事例を中心に、「サル学」とアフリカ研究との関連について概説する。
備考:京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催
◆関西支部:2018年度
第9回例会(共催)
日 時:2019年2月21日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題:市場に生きる女性商人の世界―拡大するアフリカ都市と農作物流通―
講 師:塩谷 暁代(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・日本学術振興会特別研究員(PD))
要 旨:急速な人口増加をともないながら拡大するアフリカ都市。カメルーン首都ヤウンデに散在する市場には、国内産農作物の9割が集まる。200万人を超す都市住民の「食料庫」である市場は、女性商人が活躍する場である。独立以降、都市化がすすむなか、農村から都市にでてきた女性たちは、いかにして都市社会の変動に対処してきたのか。本発表では市場における女性の経済活動に着目し、アフリカ都市社会の動態について考察する。
備考:京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催
第8回例会(共催)
日 時:2019年1月17日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題:ナイルは誰のものか?―水資源の配分をめぐるナイル川流域諸国間の対立と協調の可能性―
講 師:モハメド・アブディン(学習院大学法学部・特別客員教授)
要 旨:ナイル川の流域は10か国にまたがるが、その水資源の利用をめぐって古くから諸国間の対立があった。長年、下流のエジプトとスーダンがほとんどの水資源を独占的に利用してきたが、近年には、上流諸国が自国での開発を推進するために、下流諸国に現状変更を促すようになった。2011年には、エチオピアが青ナイルで水力発電ダムの建設に着手したことを皮切りに、流域諸国間の緊張が一層高まった。本報告では、ナイル川の水資源配分レジームに言及しつつ最新の動きを分析する。
備考:京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催
第7回例会(共催)
日 時:2018年12月20日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階セミナー室(318号室)(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題:東アフリカにおける民衆のイスラームは何を語るか―タリーカとスンナの医学―
講 師:藤井 千晶(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・特任准教授)
要 旨:東アフリカ沿岸部は、住民の多くがイスラーム教徒であるにもかかわらず、「土着的要素が混交した」イスラームと捉えられてきたため、研究の蓄積が少ない。そこで本発表では、民衆にイスラームを普及させたタリーカ(スーフィー教団)と、近年盛んに実践されているスンナの医学(預言者ムハンマドの言行に基づく医学)に焦点を当て、人々のイスラーム実践や世界観を考察する。人々が常に「正しいイスラームとはなにか」を模索し、時代の流れに応じて柔軟に実践や解釈を変化させてきたことを示したい。
備考:京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催
第6回例会(共催)
日 時:2018年11月15日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題:サブサハラアフリカの妊産婦死亡を減らすために
講 師:新福 洋子(京都大学大学院医学研究科・准教授)
要 旨:アフリカの女性たちは、妊娠・出産時、死をある程度考える。妊産婦死亡の多くは、適切な医療介入がなされれば、予防しうるものである。しかしながら、そもそも医療施設に行かない、行こうとしてもたどり着けない、着いたのに迅速な対応がなされない、3つの遅れによって、それが妨げられている。この10年で展開してきた助産師教育の強化、妊婦とその家族への妊娠期教育、伝統的産婆の活用の3つのアプローチを紹介する。
備考:京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催
第5回例会(共催)
日 時:2018年10月18日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題:企業が変えるアフリカ
講 師:白戸 圭一(立命館大学国際関係学部・教授)
要 旨:海外からの投資を梃子に経済成長を続けるアフリカでは、地場企業による中間層向け消費ビジネスが台頭し、携帯端末による電子決済を基盤としたITビジネスの発展など、世界最先端のビジネスが展開されている。講演では、これらの企業活動がアフリカ社会の発展に果たす役割と課題について考えたい。
備考:京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催
第4回例会(共催)
日 時:2018年7月19日(木)16:00 ~ 18:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題:マダガスカルの熱帯乾燥林に棲む爬虫類たち―多彩な種、盗み聞きするトカゲ、ちょっとだけ危険なヘビ―
講 師:森 哲(京都大学大学院理学研究科・准教授)
要 旨:1999年より、マダガスカル北西部のアンピジュルア熱帯乾燥林において、爬虫類の生態や行動の調査を実施してきた。ここには55種の爬虫類が生息しており、多様な形態、生活史、種間関係を示すトカゲやヘビがひしめき合っている。本講演では、これまでに明らかになってきた彼らの多彩な生き様を紹介する。
備考:京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催
第3回例会(共催)
日 時:2018年6月21日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題:メディアをとおした公共の広がり―ベナン、トーゴのラジオ調査から―
講 師:田中 正隆(大谷大学社会学部・准教授)
要 旨:アフリカでは携帯端末が急速に普及するなかで、人々がラジオやテレビの放送を受信し、番組に参加して、「公共」を問い、語りあう場が生じている。いわば放送と通信が融合したなかで、対話の広がりは欧米やアジアに渡ったディアスポラとのやりとりにまで及んでいる。本発表では、とくに個々人の生活目線やジャーナリスト、政治家、宗教家や視聴者などの個人像に焦点をあてつつ、民主化以降の社会変容について考えたい。
備考:京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催
第2回例会(共催)
日 時:2018年5月19日(土)16:00 ~ 18:00
場 所:龍谷大学深草学舎紫英館2階第1共同研究室
京都市伏見区深草塚本町67
最寄駅:JR奈良線「稲荷」駅、京阪線「深草」駅
演 題:ニョロ語のタブー表現:その記述と分析
講 師: 梶 茂樹(京都産業大学・教授)
要 旨:アフリカ各地にタブーとされているものがある。ここで言うタブーとは、例えば日本で「夜中に口笛を吹くと鬼が来る。」といった類のものである。本報告ではウガンダ西部で話されるニョロ語タブー表現について、形式と意味の両面から考察する。形式面では、表現されていることと、表現されていないことを見極め、タブーは全体として禁止・違反・結果・理由の(主語と述語からなる)4つの節から構成されていることを明らかにする。意味の面では、なぜそういったタブーがあるのかを現地の立場から考察する。
備考:龍谷大学社会科学研究所アフリカ研究センターと共催
第1回例会(共催)
日 時:2018年5月17日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
京都市左京区吉田下阿達町46
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題:サヘルの主穀トウジンビエの作物学的・遺伝学的特性
講 師:三浦 励一(龍谷大学農学部・准教授)
要 旨:トウジンビエは日本ではほとんど知られていないが、西アフリカのサヘル帯では日本人にとってのイネに匹敵する、まさに「主穀」にあたる作物である。前半ではトウジンビエの作物学的特性を概観するとともに、耐旱性作物としての将来像をも考えてみたい。後半では西アフリカのトウジンビエ畑に必ず生えている「雑草型」トウジンビエにスポットをあて、遺伝学と民族植物学が重なる領域をさぐることにする。
備考:京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催
◆関西支部:2017年度
第8回例会(共催)
日 時: 2018年2月15日(木)15:00~17:00
場 所: 京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題: フィロウイルスの自然宿主は?―ザンビアでオオコウモリを追う―
講 師: 小川 寛人(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科・助教)
要 旨: フィロウイルス感染症(エボラウイルス病とマールブルグ病)は、サハラ砂漠以南地域で散発する出血熱として1970年代から知られていたが、2014年の西アフリカでの大流行は世界中に大きなインパクトを与えた。感染症対策に必要不可欠な自然宿主の特定には至っておらず、未だ謎に包まれている。本発表では、我々の現地調査を通してフィロウイルスの生態について紹介したい。
(京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催)
第7回例会(共催)
日 時: 2018年1月18日(木)15:00 ~ 17:00
場 所: 京都大学稲盛財団記念館3階セミナー室(318号室)
(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題: 放牧から読み解く地域環境
講 師:手代木 功基(摂南大学外国語学部・講師)
要 旨:家畜放牧は、乾燥地域に暮らす人々にとって重要な生業であり、地域の自然環境と密接に関わって成立している。しかし、干ばつなど極端気象イベントの影響や、植生劣化と放牧の関係など、乾燥地の環境を理解する上で重要なテーマについては未だ不明な点が多い。本発表ではナミビアを事例として、家畜放牧がいかに地域の自然・社会環境と関わり合って成立し、変化しているのかを明らかにする。
(京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催)
第6回例会(共催)
日 時:2017年12月21日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階セミナー室(318号室)
(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題:エチオピア・アファール凹地での地球電磁気学的探査
―海洋底拡大の様相を陸上で探る―
講 師:石川 尚人(京都大学大学院人間・環境学研究科・教授)
要 旨:エチオピア・アファール凹地は、大陸リフティングから進行し、現在、海洋底拡大現象の開始時期の段階にあり、中央海嶺が海面上に露出していると考えられている。そこで我々は、海洋底拡大軸域での磁気異常構造とその形成過程を詳細に明らかにするために、海洋底で起きている現象を陸上で見ることができる利点を生かし、地球電磁気学的なアプローチで調査を行っている。その調査の状況を紹介する。
(京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催)
第5回例会(共催)
日 時:2017年11月16日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題:ドイツと旧アフリカ植民地との「特別な」関係
―遺骨返還問題を事例として―
講 師:小田博志(北海道大学大学院文学研究科・教授)
要 旨:西洋列強によるアフリカ分割は1884-5年のベルリン会議で決定的となった。その頃、植民地住民の骨を対象とする形質人類学研究が活発になり、ドイツ領南西アフリカ(現・ナミビア)などから数多くの人骨がベルリンに集積した。近年その返還・帰還の要求が旧植民地側から出されるようになっている。ポストコロニアルなこの問題が、ドイツ社会に何を投げかけているのか、また日本との関連は何かについて考察したい。
(京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催)
第4回例会(共催)
日 時:2017年10月19日 (木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題: パーニュの文化誌
―現代西アフリカ女性の衣服の成立と普及―
講 師: 遠藤 聡子(内閣府大臣官房企画調整課野口英世アフリカ賞担当室・主査)
要 旨:西アフリカのギニア湾岸諸国を中心に、プリント更紗「パーニュ」を用いた衣服が広く普及している。工業生産されたパーニュが洋服にも似た形に仕立てられる。歴史は浅いがこの地域の代表的な衣服である。本発表では、パーニュを用いた女性用の衣服に着目し、ブルキナファソでのフィールドワークの結果をもとに、西欧化やグローバル化が進む中で、地域特有の衣服が成立し普及する背景を考える。
(京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催)
第3回例会(共催)
日 時: 2017年7月20日(木)15:00~17:00
場 所: 京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題: アフリカにおける民主化の行方―モザンビークにおける政治暴力発生のメカニズム―
講 師: 網中 昭世(日本貿易振興機構アジア経済研究所・研究員)
要 旨: 1990年代に内戦の終結と民主化を経験したアフリカ諸国では20年以上が経過し、この間に複数回の国政・地方選挙を経て、民主化が一定程度進んだ。しかし、モザンビークでは民主化の過程で規範的制度とは裏腹に権威主義的な政治体制が強化され、野党第一党と国軍・警察との間で武力衝突が発生している。本発表では、選挙を通じた野党の政治空間の縮小と最大の支持層である除隊兵士の処遇の関係性に着目し、近年の武力衝突のメカニズムについて考えたい。
(京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催)
第2回例会(共催)
日 時: 2017年6月15日(木)15:00~17:00
場 所: 京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題: 地に呪われたる者との再会―生物学はアフリカに何ができるか―
講 師: 牛田 一成(京都府立大学大学院生命環境科学研究科・教授)
要 旨: アフリカで野生動物の食物や腸内細菌の研究を進めている。野生動物保護や環境保全という大きな目標はあるが、彼らの「謎」や「不思議」を解明したいからでもある。その一方で、微生物学の実践から、具体的な微生物が採取されると、これらが往々にして産業的な価値を持つことがある。フランツ・ファノンの言う「建設されぬがよい橋」とはなにか、逆に「建設されるべき橋」とは何かについて、自身の主催するプロジェクトで考えている事についてもディスカッションしたい。
(京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催)
第1回例会(共催)
日 時:2017年5月25日(木)15:00~17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階セミナー室(318号室)
(京都市左京区吉田下阿達町46)
http://www.africa.kyoto-u.ac.jp/access.html
演 題:インド洋島嶼地域ザンジバルにおけるカタクチイワシ漁
―輸出品としての干物加工産業の成長と地域経済の変容―
講 師:藤本 麻里子(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・研究員)
要 旨:タンザニアのインド洋島嶼地域ザンジバルでは、カタクチイワシ漁とその加工産業が展開されている。周辺国において魚加工品の需要が拡大しており、漁村の人々は、輸出品としての干物加工産業に様々な形でかかわってきたが、近年そのかかわり方に大きな変化が起こっている。地元の人々が地域資源から恩恵を受けられなくなりつつある現状を紹介し、ザンジバルの漁村で、今まさに求められている仕組みや対策を現場の声を元に考察したい。
(京都大学アフリカ地域研究資料センターと共催)
◆関西支部:2015年度
第5回例会(共催)
日 時:2015年7月16日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
演 題:変わりゆくアフリカの都市と農村:ザンビア農村社会の変容と人びとの流動性
講 師:伊藤 千尋 (横浜市立大学大学院都市社会文化研究科・客員研究員)
要 旨:アフリカ農村部に暮らす人びとは、自然環境変動や市場自由化と対峙するなかで、非農業活動や都市への出稼ぎ等を組み合わせることによって生計を成り立たせている。本発表では、ザンビア南部農村の生計活動にみられる変化が、個々の世帯による主体的な営みとしてだけではなく、都市の動態(特に近郊中小都市の経済構造の変化)との相互作用のなかで起こっていることを提示する。これを通じて、現代のアフリカにおける都市―農村関係の一端を考察するとともに、今後も人口増加が予測されるアフリカにおいて、都市と農村を所与の領域・部門としてではなく、人と資本のネットワークとして柔軟にとらえることの重要性について考えたい。
(京都大学アフリカ地域研究資料センター第212回アフリカ地域研究会との共催)
第4回例会(共催)
『アフリカの子どもの生活-保健医療と教育-』
(主催:大阪大学人間科学研究科グローバル人間学系)
日 時:2015年7月8日(水)14:30~17:30
場 所:大阪大学吹田キャンパス 人間科学研究科本館3階 32教室
趣 旨:アフリカでは、未だ多くの子どもが適切な医療や十分な質の教育を受けられていない。このような課題に対して、主に政策や制度の問題が取り上げられることが多いが、今回のセミナーでは子どもたちの生活に寄り添い、議論を実施する。当日は、それぞれ専門分野の異なる3人の研究者が登壇し、研究発表をして頂く。その後の総合討論では、各イシューの課題だけでなく、「子どもの生活」を包括的に把捉した議論が展開されることが期待される。
入 場:無料
発表者:
① 江嵜 那留穂 (関西学院大学大学院国際学研究科)
久保田 真悠(広島大学大学院国際協力研究科)
「修学パターンで見るザンビアの修学実態」
② 渡邊智子 (大阪大学大学院人間科学研究科)
「ウガンダの子どもと保健医療」
③ 清水貴夫 (総合地球環境学研究所)
「西アフリカ・イスラーム圏における「就学しない」子どもたち:
イスラームの宗教実践とその規範を中心に」
指定討論者:中村安秀先生 (大阪大学大学院人間科学研究科)
問い合わせ先:川口 純 (大阪大学大学院人間科学研究科)
kawaguchi[at]hus.osaka-u.ac.jp
※[at]は@に変更してください。
第3回例会(共催)
日 時:2015年6月18日(木)17:00~
場 所:立命館大学 学而館2階 第3研究室
演 題:「植民地期の狂気―現代アフリカの精神障害を考えるためのプロローグ―」
講 師:落合雄彦(龍谷大学)
要 旨:「植民地期の狂気(Colonial Madness)」は、「植民地精神医学(Colonial Psychiatry)」と表裏一体の関係にある。そして、それらは、「植民地国家(Colonial State)」「植民地支配(Colonial Rule)」「植民地主義(Colonialism)」といった支配者側の力学だけではなく、「植民地闘争(Colonial Struggle)」といった被支配者側の抵抗の動態とも密接に連関していた。今回のトークでは、現代アフリカの精神障害を考えるためのプロローグとして、植民地期アフリカの狂気(精神障害)とそれをめぐる精神医学のあり方について考える。
※ 入場無料、事前申し込み不要
問い合わせ先:立命館大学生存学研究センター
電話:075-465-8475 E-mail: ars-vive[at]st.ritsumei.ac.jp
※[at]は@に変更してください
(立命館大学生存学研究センター・アフリカセミナー第11回「目の前のアフリカ」との共催)
第2回例会(共催)
日 時:2015年6月18日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階セミナー室(318号室)
(京都市左京区吉田下阿達町46)
(いつもと部屋が異なりますのでご注意下さい)
演 題:越境する障害者―アフリカ熱帯林に暮らす障害者の民族誌―
講 師:戸田 美佳子(国立民族学博物館文化資源研究センター・機関研究員)
要 旨:アフリカではこれまで、障害を「呪い」や「罪」と結びつけて考えるために、障害者が外部に対して隠蔽されているという「隠された障害者」像が報告されてきた。本発表では、カメルーンの熱帯林に暮らす障害者がいかに生活環境や社会的境界を横断しながら、日々の生活を確立しているのか、その様に焦点を当てる。障害者と周囲の人びとが、たとえ互いの状況は等しくなくても、「一人前」として相手に対せるような社会のあり方をとおして、私たちの豊かな共在への可能性を示していきたい。
(京都大学アフリカ地域研究資料センター第211回アフリカ地域研究会との共催)
第1回例会(共催)
日 時:2015年5月21日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
演 題:アフリカでケアを考える
講 師:西 真如(京都大学グローバル生存学ユニット・特定准教授)
要 旨:アフリカの人々にとって、他の誰かを「ケアする」とはどのような経験なのだろうか。東アジア、北米、欧州といった「北の」諸国では、とりわけ医療と福祉の分野において、複雑で大がかりな技術と制度が築かれてきた。それは人類史の上で前例のないケアの技術的・制度的発展であると考えて良いだろう。これに対してアフリカの人々は、「北の」諸国とは異なる条件の下で異なるケアの関係を営んできたように思われる。この報告では、アフリカにおけるケアの条件と実践に関するいくつかの先行研究や、エチオピアにおける子育てや高齢者ケアの事例を手がかりとして、アフリカ社会におけるケアの営みについて考えたい。
(京都大学アフリカ地域研究資料センター第210回アフリカ地域研究会との共催)
◆関西支部:2014年度
第7回例会(共催)
日 時:2015年2月19日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
演 題:西アフリカ村落地域における人々の生活と社会ネットワーク
-ニジェール共和国南西部を事例として-
講 師:佐々木夕子(総合地球環境学研究所・プロジェクト研究員)
要 約:ニジェール共和国が位置する西アフリカのサヘル地域は年間降水量が200~600mmと少ない上に降雨パターンが不規則であるため干ばつが頻繁に起こり、また風食や人間活動による砂漠化の影響も深刻である。本発表では、このような厳しい自然環境下で暮らす人々の生業や危機が起きた際の対処行動に注目すると共に、村落内の社会ネットワーク構造を簡易ネットワーク調査により明らかにし、新たな技術普及のツールとしての利用を提案する。
(京都大学アフリカ地域研究資料センター第209回アフリカ地域研究会との共催)
第6回例会(共催)
日 時:2015年1月22日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
演 題:アフリカの植民地近代性 - そこからの再考
講 師:小馬 徹(神奈川大学・教授)
要 旨:アフリカの植民地近代性は、アジアや南米とは本質的に異なる性格をもつ。中林伸浩は、宗教や政府という巨大な識字的制度の理解と体現を即刻求められた非識字的な人々がその実践のために苦闘する、長い歴史的移行過程の独自性にその特質を見いだす。この巨視的な展望は、個々のフィールドワーカーに資料の大幅な見直しの必要性と新たな解釈の可能性を示唆する。
私を例として、中林の新たな展望が切り開く可能性の大きさを論じる。
(京都大学アフリカ地域研究資料センター第208回アフリカ地域研究会との共催)
第5回例会(共催)
日 時:2014年12月18日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
演 題:アフリカ漁民の世界
講 師:中村亮(福井県里山里海湖研究所・研究員)
要 旨:アフリカの歴史において水辺に生きる人びとが果たしてきた役割は大きい。セネガル川、ニジェール河やチャド湖周辺などの河川や湖の氾濫源にはサハラ交易の拠点が形成されたし、東アフリカ沿岸島嶼部にはスワヒリ交易都市群が成立した。アフリカの歴史をリードした都市文明が花開いた海洋沿岸部や内陸河川・湖沼流域において、人びとの食生活や経済活動をささえた漁業に注目したい。漁業を核として形成される総合的な文化を「漁民文化」と呼び、ここでは「アフリカ漁民の世界」の多様な実態にせまるために、乾燥海域漁民文化としてスーダン紅海沿岸、湿潤海域漁民文化としてタンザニア南部キルワ島の事例を紹介する。
(京都大学アフリカ地域研究資料センター第207回アフリカ地域研究会との共催)
第4回例会(共催)
日 時:2014年11月20日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
演 題:マダガスカル南部におけるワオキツネザルの長期継続研究
講 師:市野進一郎(京都大学アフリカ地域研究資料センター・研究員)
要 旨:マダガスカルは、固有種に富む独自の生態系で知られる巨大な島(日本の約1.6倍の面積)であるが、すでに森林の90%以上が消失したと推定されている。南部のベレンティ保護区では昼行性原猿であるワオキツネザルの継続調査が1989年からおこなわれてきた。本発表では、寿命、生活史特性、個体群動態など長期研究による成果を紹介するとともに、長期継続研究がマダガスカルの森林生態系の保全にどのように貢献できるかを考える。
(京都大学アフリカ地域研究資料センター第206回アフリカ地域研究会との共催)
第1回日本アフリカ学会関西支部若手研究会(主催)
『アフリカにおける すこやかな暮らし ―専門を超えて考え 話し合う―』
日時 2014年11月1日(土) 14:00~17:30
場所 神戸大学大学院 国際協力研究科 6階シュミレーション・ルーム
(六甲台第1キャンパス,神戸市灘区六甲台町2-1)
アクセス http://www.gsics.kobe-u.ac.jp/ja/rokkodai.html
(当日は建物正面向かって右手〔北側〕にある入口からお入りください.)
プログラム
14:00~
報告1『ケニア・マサイ社会における女性性器切除をめぐる解釈と女性たちの抵抗』(仮)
林 愛美(大阪大学大学院言語文化研究科 博士後期課程)
コメンテーター: 西 真如 (京都大学学際融合教育研究推進センター グローバル生存学大学院連携ユニット 特定准教授)
(休憩)
15:20~
報告2『顧みられない熱帯病と医療支援の実態:西アフリカの事例』
新山 智基(同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科 日本学術振興会特別研究員PD)
コメンテーター: 木村 大治(京都大学大学院 アジア・アフリカ地域研究研究科 教授)
16:30~ ディスカッション 『アフリカにおけるすこやかな暮らしを阻むもの』
* 研究会への参加に事前申し込みは不要ですが,研究会終了後に懇親会を予定しておりますので,懇親会へ参加される方はできれば事前にその旨ご連絡ください.
連絡・問い合わせ先
神戸大学大学院国際協力研究科 出町 一恵 (demachi[at]people.kobe-u.ac.jp)※[at]は@に変更してください
第3回例会(共催)
日 時:2014年10月16日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
演 題:アフリカ熱帯農業と環境保全-
カメルーン カカオ農民の生活とジレンマ
講 師:坂梨健太
(同志社大学グローバル・スタディーズ研究科・日本学術振興会特別研究員(PD))
要 旨:今日の中部熱帯アフリカでは、資源の収奪という開発一辺倒でも、人間を排除した環境保全重視でもなく、住民の「伝統的」な生活を維持させたまま、開発と環境保全の両方を目指す新たな動きがみられる。このような状況のなかで、住民がどのような問題に直面しながら農業をおこなっているのか、カメルーンのカカオ生産地の事例を通して明らかにする。また、わたしたちが中部熱帯アフリカの農業をどのように見てきたのか考えたい。
(京都大学アフリカ地域研究資料センター第205回アフリカ地域研究会との共催)
第2回例会(共催)
日 時:2014年7月17日(木)16:00 ~ 18:00
(いつもと時間が異なりますのでご注意下さい)
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
演 題:実践と研究の対話
講 師1:高松 章二(日本テクノ株式会社・代表取締役)
「アフリカ村落部の給水事業の経験から」
講 師2:伊谷 樹一(京都大学アフリカ地域研究資料センター・准教授)
「実践感覚を磨く」
要 旨:実践と研究は、何が違うのか。違うからこそ、対話や協力を通じて
アフリカの人たちにプラスとなるようなアクションをおこせないか。高度な
専門技術と経験を背景に、現地で具体的な調査や作業を実施し、さまざまな
援助プランを実現してきた開発実務者と、現地に暮らし人びとの営みを分析
するなかで培った理解を、彼らの課題解決につなげる「実践的地域研究」に
踏み出した研究者が、それぞれの立場から自身の活動をふり返り、実践と研
究の架橋を展望する。
(京都大学アフリカ地域研究資料センター第204回アフリカ地域研究会との共催)
第1回例会(共催)
日 時:2014年6月19日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
演 題:1994年のルワンダ大虐殺に対する私たちの答え
講 師:チャールズ・ムリガンデ(Charles MURIGANDE)
(駐日ルワンダ共和国大使)
要 旨:1994年にルワンダで起こったツチの大虐殺から今年で20年になる.1994年4月6日,フツ出身の大統領が乗った飛行機が撃墜され,大統領は死亡した.中央および地方の行政,軍,警察,メディア,市民社会に巣くっていたフツの過激派は,これに乗じてツチを殲滅しようとした.たった100日間のうちにルワンダでは,100万人もの人々が命を失い,何十万人もが孤児や未亡人となり,何百万人もの国外難民あるいは国内の避難民が生まれた.その後,ルワンダはひどく傷つき,荒廃した土地となった.国際的なコミュニティの多くは,ルワンダはもはや独立した国家として存続できないのではないか,という疑念を表明した.この小さな国を,ツチの領土とフツの領土に分割するしかない,とさえ言われた.しかしながら,現在のルワンダはサブサハラ・アフリカでもっとも安全かつ急速に発展している国家の1つである.また,国連の平和維持活動に対して世界で6番目に大きな軍事的貢献を行っている.どういった政策あるいは私たちそれぞれが出した答えがそうした劇的な展開を生んだのだろうか?このセミナーではこれについて論じる.
発表言語:英語(通訳あり)
(京都大学アフリカ地域研究資料センター第203回アフリカ地域研究会との共催)
◆関西支部:2013年度
第8回例会
日 時:2014年2月20日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
演 題:アフリカの障害者のコミュニケーション―ケニア手話を事例に―
講 師:宮本律子(秋田大学教育文化学部・教授)
要 旨:音声をコミュニケーションの手段として使えないろう者は、手と表情を用いる手話を発達させた。手話は音声言語と並ぶ自然言語である。世界には140ほどの手話があると報告されている。ケニア手話もそのひとつである。多言語地域の代表格であるアフリカにおいてろう者たちはどのようなコミュニケーション手段を用いているのだろうか。実際の映像を用いながら考察する。
(京都大学アフリカ地域研究資料センター第202回アフリカ地域研究会との共催)
第7回例会
日 時:2014年1月23日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階セミナー室(318号室)
(京都市左京区吉田下阿達町46)
(いつもと部屋が異なりますのでご注意下さい)
演 題:アフリカ熱帯雨林における焼畑の潜在力
講 師:四方 篝(東京大学大学院農学生命科学研究科・特任研究員)
要 旨:アフリカ熱帯雨林の焼畑は森林破壊の要因として問題視されてきた。また近年では、市場経済の浸透に伴う商品作物栽培の導入が、さらなる森林の農地化を促進しているといわれ、地域の経済発展と持続的な環境利用との両立が課題となっている。本発表では、カメルーン東南部の事例を通して、焼畑での農業生産技術とその生態基盤となる熱帯雨林との関係を明らかにし、焼畑という営みのなかにこそ、人びとの生活の安定と向上を実現し、森林景観の多様性を創出・保全する潜在力があることを示したい。
(京都大学アフリカ地域研究資料センター第201回アフリカ地域研究会との共催)
第6回例会
日 時:2013年12月19日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
アフリカ地域研究会 第200回記念特別企画
<現代アフリカ地域研究の多様性とその展望>
1.演題:言葉から心へ
講師:梶 茂樹(京都大学アフリカ地域研究資料センター・教授)
2.演題:アフリカの自然から見つけたおもしろさと驚き
講師:水野一晴(京都大学アフリカ地域研究資料センター・准教授)
3.演題:アフリカにおける紛争解決と 共生の実現にむけて
講師:太田 至(京都大学アフリカ地域研究資料センター・教授)
4.演題:北部タンザニア、都市近郊農村の20年
講師:池野 旬(京都大学アフリカ地域研究資料センター・教授)
ディスカッサント:市川光雄(京都大学・名誉教授、日本モンキーセンター・所長)
要 旨:現代アフリカを理解するためのアプローチは多様であり、地域研究は
その多様性を含んで発展してきた。1986年から開始されたアフリカ地域研究会
200回を記念し、4人の研究者がそれぞれの立場から自身のアフリカ地域研究を
ふり返り、ディスカッサントを交え、今後のアフリカ地域研究を展望する。
(京都大学アフリカ地域研究資料センター第200回アフリカ地域研究会 、科研基盤(S)「アフリカの潜在力を活用した紛争解決と共生の 実現に関する総合的地域研究」(代表者:太田至)との共催)
第5回例会
日 時:2013年11月21日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
演 題:日本で「黒人」として生きる―在日アフリカ人のエスニック・ビジネス―
講 師:松本尚之(横浜国立大学教育人間科学部・准教授)
要 旨:日本に暮らすアフリカ人の数は1990年代以降、急速に増加しており、近年注目を集めるようになってきた。言われてみれば日々の暮らしのなかでアフリカ系の人々を見かけることが多くなった、と感じる人もいることだろう。
本発表では、彼ら在日アフリカ人の暮らしぶりについて紹介する。なかでも、90年代から00年代半ばにかけて隆盛を極めた服飾ビジネスを取りあげ、日本で「黒人」として生きる彼らの生活戦略を考察する。
(京都大学アフリカ地域研究資料センター第199回アフリカ地域研究会との共催)
第4回例会
日 時:2013年10月17日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
(いつもと部屋が異なりますのでご注意下さい)
演 題:成長する東アフリカのビール産業
講 師:西浦昭雄(創価大学学士課程教育機構・教授)
要 旨:東アフリカのビール産業は外資系資本による内需型製造業として成長を遂げている。原料である大麦の現地調達化が推進されることで現地農業にも影響を与えており、例えば、ウガンダ最大手のウガンダ・ブルワリーズ社は6千を超える小売店を定期的に訪問するなど、きめ細かなマーケティング戦略を展開している。本発表ではビール産業を通じてアフリカ経済を理解する新しい切り口を探っていきたい。
(京都大学アフリカ地域研究資料センター第198回アフリカ地域研究会
、科研基盤(S)「アフリカの潜在力を活用した紛争解決と共生の
実現に関する総合的地域研究」(代表者:太田至)との共催)
第3回例会
日 時:2013年7月18日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
演 題:半乾燥熱帯アフリカの土とのつきあい方を考える
講 師:真常仁志(京都大学大学院地球環境学堂・准教授)
要 旨:アフリカに広く分布する半乾燥地では、貧困による粗放な農業に
よって土が荒れ、さらにそれが貧困を加速させるという悪循環が起こって
いるとされ、様々な支援策が講じられてきた。しかし、実を結んでいると
言えそうにない。悪循環という前提が間違っているのか、支援策が有効で
ないのか、それともまた別の理由だろうか。ニジェール、ナミビアなどで
調べてきたことを紹介し、今後あるべき土とのつきあい方をみなさんと考
えてみたい。
(京都大学アフリカ地域研究資料センター第197回アフリカ地域研究会との共催)
第2回例会
日 時:2013年6月20日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
演 題:共有地をめぐる住民の対立―タンザニア農村の季節湿地における耕地拡大
講 師:山本佳奈(京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科
日本学術振興会特別研究員(PD))
要 旨:アフリカ各地に分布する湿地の大部分は、地域住民が共同で利用する共有地として存在してきたが、近年になって耕地が拡大し、世帯ごとに囲い込
まれる傾向にある。湿地の耕地化はしばしば人々の間に利害関係を生みだし争
いの種にもなっている。本発表ではタンザニア農村の季節湿地で耕地が拡大し
た経緯と背景を示しつつ、その過程で環境利用をめぐり争いながらも現状に合
った共有地のあり方を模索していく人々の姿を明らかにする。
(京都大学アフリカ地域研究資料センター第196回アフリカ地域研究会、科研基盤(S)「アフリカの潜在力を活用した紛争解決と共生の実現に関する総合的地域研究」(代表者:太田至)との共催)
第1回例会
日 時:2013年5月30日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
演 題:自然と向き合う暮らしと相互行為システムのコミュニケーション
講 師:北村光二(岡山大学大学院社会文化科学研究科・教授)
要 旨:「自然と向き合う暮らし」とは、人間の側が自然を一方的にコントロールしようとするのではなく、生き続けることを可能にする関係を作り出そうとする生き方のことであり、そのような生き方では、同じ場所に暮らす人々が日々直面する課題に、「意味」の共有を手がかりにした相互行為システムの構成による共同対処を実行しているのだと考えられる。ここでは、東アフリカ牧畜民トゥルカナの事例を中心に「相互行為システムのコミュニケーション」という概念の有効性を検討する。
(京都大学アフリカ地域研究資料センター第195回アフリカ地域研究会との共催)
◆関西支部:2012年度
(第1回~第8回関西支部例会は京都大学アフリカ地域研究資料センター第187~194回アフリカ地域研究会との共催です。)
第8回例会
日 時:2013年2月21日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
現代の〈森の民〉―ガボン南部バボンゴ・ピグミーの社会変容
松浦直毅(静岡県立大学国際関係学部 助教)
要 旨:現在、世界中の狩猟採集民が大きな変容を遂げており、
彼らの社会をグローバルな文脈に位置づけた研究が展開されて
いる。本発表では、アフリカ熱帯林の狩猟採集民として知られ
るピグミーの一集団であるガボン南部のバボンゴ・ピグミーに
焦点を当て、外部の影響に一方的に翻弄されるわけでもなけれ
ば、伝統的な生活をかたくなに維持するわけでもない、狩猟採
集社会の柔軟な変容のあり方を提示したい。
第7回例会
日 時:2013年1月24日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
(いつもと部屋が異なりますのでご注意下さい)
「アフリカ農民の創造性―ザンビア西部州アンゴラ移住民の生計戦略」
村尾るみこ(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、研究機関研究員)
要 旨:アンゴラ移住民は、紛争を理由に南部アフリカのザンビア西部の農村に滞留する自主的定着難民である。彼ら/彼女らは、故地であるアンゴラからザンビアへの移住後、ナショナル・グローバルレベルでの政治経済変化のなかで土地利用などに関する制約を受けている。本講演では、アンゴラ移住民の生計戦略にみられる創造性に注目し、政治経済変動下のアフリカ農民にみられる諸特徴を検討する。
第6回例会
日 時:2012年12月20日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
「走るケニア、その強さの社会的背景の形成」
関 幸生(公益財団法人 日本陸上競技連盟 事務局事業部 専任課長)
要 旨:世界で活躍するケニアの長距離選手。2011年には世界陸上で金メダル7つを獲得、男子マラソン世界ランキングでは上位20名全員がケニア人だった。テレビでは高地民族だから強いと解説されることが多い。しかし選手の大多数の民族は、多民族国家ケニアの全人口の12%にすぎない民族―カレンジンである。カレンジンの人々は植民地時代の影響で隣国ウガンダにも暮らしているが、ケニアのカレンジンのみが大活躍している。ケニアの社会的背景が大きく影響している、カレンジンの強さの秘密をひも解いていく。
第5回例会
日 時:2012年11月15日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階318号室
(京都市左京区吉田下阿達町46)
(いつもとは部屋が異なりますのでご注意ください)
「タンザニアの国民意識の形成」
根本利通(Japan Tanzania Tours Ltd.)
要 旨:1885年のベルリン会議によって分割されたアフリカ大陸では、多民族の住む地域に国境線が与えられた。この各植民地が独立し、国民国家の形成を目指す中、その多くが民族紛争を繰り返すことになった。しかしタンザニアは独立50周年を過ぎ、大きな民族対立、内戦を経験せずにきている。タンザニアの近現代を19世紀半ばから振り返ってみたい。
第4回例会
日 時:2012年10月18日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
「遊牧と定住に生きる-ケニア・レンディーレ社会の持続と変容」
孫 暁剛(筑波大学大学院生命環境科学研究科・助教)
要 旨:東アフリカ乾燥地域には、約500万の遊牧民が厳しい自然環境を巧みに利用しながら暮らしてきた。しかし今日、気候変動にともなう自然災害の増加と定住化政策や開発援助の影響をうけて、遊牧民をとりまく自然と社会環境が大きく変動している。遊牧は脆弱で時代遅れの生業なのか。
本発表は、北ケニアの遊牧民レンディーレの事例を通して、生業としての遊牧の維持と変容の実態を具体的に分析し、遊牧がもつ将来性について考察する。
第3回例会
日 時:2012年7月19日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
「南部アフリカの植物地理と植生の成立機構 」
沖津 進(千葉大学園芸学部・教授)
第2回例会
日 時:2012年6月21日(木)13:30 ~ 15:30
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
「南アフリカ農産物加工産業への「黒人」の参入と経済力強化―ワイン産業の事例― 」
佐藤 千鶴子(アジア経済研究所地域研究センター・研究員)
第1回例会
日 時:2012年5月31日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
「場をめぐる政治学―アフリカ美術はどこでかたられてきたか― 」
川口 幸也(立教大学文学部・教授)
◆関西支部:2011年度
(第1回~第8回関西支部例会は京都大学アフリカ地域研究資料センター第179~186回アフリカ地域研究会との共催です。)
第8回例会
日 時:2012年2月16日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
「コートジボワールに見る紛争解決のジレンマ」
佐藤 章(アジア経済研究所・副主任研究員)
第7回例会
日 時:2012年1月19日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
「個から捉える戦いと和解の実相:東アフリカ牧畜社会の地域紛争」
佐川 徹(京都大学アフリカ地域研究資料センター・助教)
第6回例会
日 時:2011年12月15日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
「アフリカ映画が語るリアルなアフリカ」
吉田未穂(シネマアフリカ代表)
第5回例会
日 時:2011年11月17日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
「土器つくりの民族誌:エチオピア女性職人の地縁技術」
金子守恵(京都大学大学院人間・環境学研究科・助教)
第4回例会
日 時:2011年9月29日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階大会議室
「参加型研究アプローチはエチオピアに根付くか?
~技術協力の現場から見たエチオピアの農業研究と農村の暮らし」
白鳥清志(JICA専門家)
エチオピア農民研究グループを通じた適正農業技術開発・普及プロジェクト
(株)かいはつマネジメントコンサルティング
第3回例会
日 時:2011年7月21日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室「
サイエンスと地域研究の狭間で-実践的地域研究の試み」
荒木 茂(京都大学アフリカ地域研究資料センター)
第2回例会
日 時:2011年6月16日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
「グローバル化経済におけるアフリカ企業の変化」
福西 隆弘(アジア経済研究所)
第1回例会
日 時:2011年5月26日(木)15:00 ~ 17:00
場 所:京都大学稲盛財団記念館3階中会議室
「ガボンにおけるカメルーン人移住民(Cameroonian migrants in Gabon)」
ミカエラ・ペリカン(チューリッヒ大学 社会文化人類学研究科)
◆関西支部:2008年度 例会
第1回例会
日 時:2008年7月21日(月・祝)13:30 ~ 17:00
場 所:千里ライフサイエンスセンタービル5階 501号室
(大阪府豊中市・地下鉄御堂筋線千里中央駅北東)
http://www.senrilc.co.jp/access/index.html
1.戸田真紀子(天理大学国際文化学部・教授)
「ケニア大統領選挙後暴動と報道の齟齬」
2.杉木明子(神戸学院大学法学部・准教授)
「北部ウガンダの紛争と市民社会組織の可能性」
共催: 大阪大学世界言語研究センター |